こんにちは、じょぶでございます。
数年前まで登山が趣味で、季節問わずよく訪れてましたが、結婚後は育児や家事に追われ全然行けておりません。
どうにか徒歩圏内で行ける自然は無いものかと調べた結果、我が松戸にもほんの少しだけ自然が残されていることが分かりました。
それが今回紹介する「斜面林」です。
斜面林とは
この言葉を知ったきっかけは、こちらの動画
各所の歴史を教えてくれるチャンネルですが、矢切地域を紹介している場面、8分17秒あたりで「斜面林」という言葉が登場します。
曰く、縄文時代は海面上昇のため松戸周辺は海に面していたそうです。
(そのため縄文人が残したゴミ捨て場、貝塚が多数見つかっています。)
その海岸線沿いの斜面に、残された種子が発芽し、斜面林を形成したのではないかと紹介されていました。
ウィキペディアの紹介では以下のとおりです。
噛み砕くと、
平地は全部宅地化、使いにくい斜面が林として残った。気づいたら都心部の数少ない自然として貴重な存在となっていたため、保護区になってる。
昔は土砂崩れ防止のため自然を保護していたそうですが、近年は土木技術の向上によりその必要もなくなり、行政が保護しないと無くなってしまうそうです。
自然を求めて探索してみた
先述の通り、松戸市内はほとんど宅地化されているため、自然といえば公園の木々ぐらいのものです。
航空写真を見るとよくわかります。
松戸の斜面林も保護区として大きく残されているのは矢切周辺のみ。
その他は住宅地周辺に散財している程度です。
今回探索したのは2箇所の斜面林です。
参考にしたのはこちらのサイトです。
参考にしといて文句を言うのは何ですが、ちょっとやっつけ記事感があります笑
実際に訪れて、その理由が分かるのですが…
一つは上本郷周辺にある湧き水の出る斜面林
カンスケ井戸
もう一つは矢切周辺の、恐らく市内最大の斜面林
です。
基本的に観光案内などはありませんので、グーグルマップの航空写真を見ながら緑地を目指して歩いたような形になります。
執筆していたらかなりの分量になってしまったので、前編後編に分けてお送りしたいと思います。
上本郷駅から探索スタート
朝早くに家を出て、新京成線に乗り込みました。
上本郷駅で下車、改札を出て左手側の北口から出ます。
第一の目印は風早神社。
駅を後ろに撮った写真ですが、向かって右側の方へ上り坂になっていますので、登っていきます。
風早神社
程なくして風早神社の参道が見えきます。
ここは昔は高校だったようで、記念碑が建っていました。
参道内は100メートルぐらいの長さでした。
紫陽花がキレイでした。
参道を抜けると道路を跨いで境内です。
この道路はY時に境内を囲んでおりますので、左側の道を進みます。
坂道を上り下り
しばらく下り坂ですが、下がりきると今度は上り坂…。
左右に避けることもできますが、久しぶりのトラッキングでノリノリな私は前進することにしました(笑)
登り切った先は…
今度は下り坂!
こう見ると松戸って平野じゃないんだなと実感します。
路地裏は狭くて、スチームパンク感があって面白かったです。
おそらく昔はこの辺りの勾配も斜面林だったのでしょうが、土木技術の向上により、こうしてアパートになったのでしょうね。
路地を抜けると、前田公園が現れます。
公園沿いの道を進むと、水の音と共にマンションの横にカンスケ井戸が現れます。
カンスケ井戸




立て看板を引用します。
カンスケ井戸
この池はその昔カンスケ井戸"と呼ばれ
窪地から湧き出る水が飲み水、農業用水として 人々の暮らしを支え、親しまれていたものでした。
井戸の傍にはこのような高札が立てられ、
村人が集まり井戸端会議に花を咲かせていたことでしょう。
路地先の石段も”井戸坂”と呼ばれ、 昔の人は水桶を背負い、苦労して
丘の上まで水を運んでいたといわれます。
この辺の風景も昔とは変わりましたが、 カンスケ井戸は往時のままに豊かな清水をたたえています。
市内に残る湧水は年々枯渇しつつあります。 松戸市では今後もこうした貴重な湧水を守り、
身近な自然とのふれあいの場として 市民の皆さんに公開していきます。
松 戸 市
枯渇した清水と言いますと、八柱駅近くにある子和清水を思い出します。
工場施設による地下水汲み取りによって多くの湧き水が枯れたそうです。
随分きれいに整備されていたため、ちょっと想像とは異なりましたが、川もない平野部で湧き水があるのは不思議な感じがします。
斜面林の保水力が凄まじいということなんでしょうか。
斜面林
さて、本題である斜面林に歩みを進めていきます。
カンスケ井戸を右手に進んでいくと、斜面林の中を進めそうな道が…
井戸坂という名前がついているそうです。
二手に分かれておりましたので、まずは上の方の道を進みます。
上の方の道は
この先は2つのお寺があります。
まず出てくるのは本福寺
本福寺を背中にして、左側に斜面林、右側は古い住宅街のような路地を進んでいきます。
この道は緩やかな坂になっておりまして、寮の坂という名前がついています。
しばらく歩くと、本覚寺の入り口が見えてきます。
このまま寮の坂を進みますと、斜面林の終わりが見えてきます。
そこの左角を見ると…
おお、斜面林の中を歩けそうです!
中はこんな感じ。
iphoneの補正のおかげで分かりにくいですが、木々がかなり高くまで生い茂っており、林の中はかなり暗いです。
もちろん街灯もないですので、少し日が落ちてきたら真っ暗になるでしょうね。
一人で歩いていると少々不安になる暗さです。
また、足場も一応舗装されている様子でしたが、ところどころコンクリートが割れているのか、上から土が積もってしまったのか、平らではありません。
そもそも、かなり勾配が強く、歩きにくかったですね。
トレッキングシューズを履いてきてよかった。
なんて思ってたら1分ぐらいで開けたところに出ました。
先ほどのカンスケ井戸の近くの道に出ました。
行きは右上の方の道を進みましたが、左下の道から出てきた形ですね。
開けた場所から見上げると、木々の高さに驚きます。
斜面になっているので、地図で見るより林の面積は広く、ちょっとした森のようです。
私が歩いてきた道の、補正なしの暗さも垣間見えてますね。
まとめ
大体、駅を降りてから往復40分ぐらいの道のりでした。
朝早くでしたので過ごしやすい気温でしたが、坂道が多かったこともありじんわり汗ばむぐらいの良い運動になりました。
ただ、斜面林の中は寒いぐらいで、余りの暗さにちょっと薄気味悪く感じるぐらいでしたね(笑)
面白い体験が出来ました!
さて、次回は松戸駅で下車し、矢切を目指します!
ご興味がある方は